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| 研究報告書 | 資料編 |
2010年4月20日に早稲田大学より公表した「アジア域内プロ向け国際債市場(AIR-PSM:Asian Inter-Regional Professional Securities Market)」とその日本国内版である「我国プロ向け公募債市場(PSM-J)」の創設提言については、各メディア他市場関係者の注目を集めることができた。
このプロ向け債券市場の整備に関しては、5月公表の経済産業省による産業構造ビジョンに採用されたが、官邸の新成長戦略策定に当たって、国家戦略室に対し、経済産業省の他、財務省より国内のプロ向け債券市場の創設を後押しすることが提案され、また金融庁からもユーロ市場に伍していくことを目指すプロ向け社債発行・流通市場の整備に向けた検討が提案された。
これらを受けて、金融関係では「プロ向け社債発行・流通市場の整備」「総合取引所創設」を含む新成長戦略が、6月18日午前の閣議で正式決定され、公表された。
同戦略では、「ユーロ市場と比肩する市場を我が国に実現するため、プロ向けの社債発行・流通市場を整備する」ことが明確にうたわれており、また、「金融自身も成長産業として発展できるよう、市場や取引所の整備、金融法制の改革等を進め、ユーザーにとって信頼できる利便性の高い金融産業を構築することによって、金融市場と金融産業の国際競争力を高める」とし、2020年度までの平均で名目3%・実質2%を上回る経済成長を実現する道筋を示している。
なお、新成長戦略に添付された成長戦略実行計画(工程表)の金融戦略部分の最初には、早期実施事項(2010年度に実施する事項)として「プロ向け社債発行・流通市場の整備」が掲げられている。
また、早稲田大学の研究会に参加されていた東京証券取引所グループにおいては、研究会で提言した新市場創設実現への検討が進められていると聞く。
この我々の提言が、政府の新成長戦略に取り入れられ、実際の新市場創設に向けて活かされつつあることは、望外の喜びとするところであり、これを契機として、日本とアジア域内の金融資本市場の発展に寄与すべく、なおいっそう拍車をかけて、関連のシリーズ研究に邁進することとしたい。
2010年6月18日
プロジェクトリーダー
早稲田大学法学学術院教授
犬飼 重仁 |
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「アジア域内のプロ向け債券市場創設提言」翻訳・一部修正版
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関 連 資 料
提言に関連して、週刊金融財政事情に犬飼教授の論文が掲載されました。
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提言に関連して、7月23日付日本経済新聞経済教室に犬飼教授の論文が掲載されました。 |
5月31日に札幌で開催された「アジア域内債券市場育成とフィナンシャル・インクルージョン」フォーラムにおいて、犬飼教授がアジア域内プロ向け債券市場創設の提言を行いました。(プレゼンテーション資料 日本語 英語) |
New!2010年11月16日に開催された「早稲田大学グローバルCOE+東京証券取引所グループ+アジア資本市場協議会共催
『アジア・東京 債券市場創設フォーラム』 〜アジアと日本の金融資本市場の発展のために〜」の議事録・資料が閲覧できます。
(議事録 資料)
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