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韓国ソウル Asia Economic Community Forum 2009 基調講演
(2009年11月11日〜13日開催)
2009年11月11日〜13日の期間、Creating One Asia Togetherというテーマの下、韓国ソウルのインチョン国際会議場 Songdo ConvensiA において開催された "Asia Economic Community Forum 2009" において、11月11日午後に Korea Institute of Finance (韓国金融研究院)主催で行われた「Financial supervision & regulation system after the economic crisis」のセッションに、犬飼重仁教授(早稲田大学グローバルCOE「企業法制と法創造」総合研究所専任)が、基調講演者の一人として招聘され、招待講演を行いました。
講演は、How to create Common and Suitable Self-Regulatory Rules in Asian Capital Market? - For the recognition of the common infrastructure - と題して行われました。
プレゼンテーション資料(添付)ご参照ください。
犬飼教授は講演の中で、この度のグローバル金融危機後の世界的な金融規制改革の潮流の中で、現在、米国、英国、韓国等で議論が巻き起こっているように、各国の金融規制監督当局と中央銀行との間で金融規制に果たす役割・分担のあり方に関する論争についてはそれぞれの国ごとの独自性を前提に考えなければならないことはもちろんであるが、前向きの議論のための参考として、日本の中央銀行による日銀考査が果たしてきた役割・意義について、諸外国にその経験を伝えることにも大きな意義があるのではないかと指摘しました。
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また、この度の金融危機の遠因となったと指摘されているアジア域内の巨大な貯蓄・国際収支の不均衡の状態を改善するには、アジア域内のなかで資金を循環させるための各種の市場インフラが必要であり、そのためには、ユーロボンド市場のアジア域内版ともいうべき「アジア域内のクロスボーダーのプロ向け証券市場」の創出が不可欠であること。具体的には、域内のプロの市場参加者のための自主規制ルールの創設を含む、各種のクロスボーダー(Inter-Regional)の市場インフラのグランドデザインを描くとともに、そのインフラを一つ一つ、域内の民(市場参加者)と官(各国の規制当局等)と研究者のパートナーシップで創り上げる必要があると述べました。
(取材レポート:犬飼重仁)
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